こんにちは。
いつもAgri Step(アグリステップ)を読んで頂きありがとうございます。
今回は、フィリピンの繭生産を行っている施設でお話を聞いた時の記事です。
フィリピンでの繭生産
前回の記事に書いていませんでしたが、私はフィリピンの数ある島の内ネグロス島と呼ばれる島に研修へ行っていました。
そのネグロス島内における9割程の繭生産シェアを誇る施設を訪問しました。
施設の名前は「OISCA Bago training center」で日本の公益財団法人オイスカが設立しています。
研修では実際に施設で働いている職員さんや、生産者さんと話すことができました。
元々ネグロス島では養蚕(ようさん)は行われていなかった
ネグロス島では従来砂糖キビ栽培で稼ぐ人がほとんどだったようで、山の中では何も作っておらず、そこでの稼ぎ方は切った木を燃やして炭にするくらいだったそう。
しかし実際は、蚕を繁殖させるには打って付けの土地だったようで、今では蚕の養殖が盛んに行われています。
普及活動を始める時は周囲の農家さんに養蚕に関して説明すると恐がられていたそうです。
そのため、オリエンテーションを行う等して少しずつ知ってもらうところからスタート。
2016年当時で200戸ほどの農家さんが契約しているとのことでした。
この施設では、生産者に、蚕と蚕の食べる桑を提供しており、繭を出してサナギとなった時に引き取っているそうです。
また、サナギになるまでには蚕の育て方についてレクチャーなども行っているとのことでした。
桑は桑で様々な品種のものを提供しているようでフィリピンだけでなく、ブラジルやタイなどといった他国の品種もありました。
養蚕とは
興味津々で話そっちのけで見ていました(笑)
現地での話では蚕は外で飼育しているとしんでしまいやすくなるらしく、写真のように箱に入れて育てるのだそう。
蚕の出す繭の長さは1匹につき1200~1400mほどらしいです。
それから機械を使用して一本ずつ引っ張って巻いていく作業を行います。
日本でもあると思いますが、実際に養蚕を行っている農家さんを見学したのは初めてで大型な機械が使われていて驚きました。
そんなこんなで加工されて商品となって施設内にある売店で売られていました。
ちなみに、私はネクタイを買ってしまいました。
他にも、シルク製のハンドクリームなどシルクを加工した商品を多数あり、おもしろかったです。
この一連の流れは日本で言う「6次産業化」のひとつではないでしょうか。
・フィリピン(ネグロス島)でも大型の機械を使った加工が行われていたこと
・シルクは加工すると洋服だけでなく、他にも応用が可能なこと
・土地に合った農法を知ることの大切さ
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