いつもAgri Step(アグリステップ)をお読み頂きありがとうございます。
今回は県庁訪問をしましたが、新規就農の手続きの裏側について教えてもらうことができました。
また、農業を行うに当たって土地探しが本格的にスタートしてきたのでそちらもお伝えします。
新規就農ストーリー
県庁訪問
アメリカ研修への推薦を頂いていたことから、佐賀県庁農業経営課の方々とお付き合いがあり、今回帰国の報告を兼ねてご挨拶へ伺いました。
想像以上に歓迎していただき、忙しい中でも時間を作ってお話をしてくれました。
その際、話の折に新規就農をすること、そして現在その手続きを行っていることをお伝えしました。
就農のプロセスは地域の役場の方、普及所、農業委員会、JAの方々がそれぞれの専門に則って進めていくことになるため、それぞれの窓口の方と話すことが必須になるそう。
窓口がひとつの方が簡単だと思っていたのですが、国の機関として多方面からアドバイスをする、審査をするという工程が必要なようですね。
不正の防止に繋がっているそうです。
補助金がもらえるからという理由で不正目的で農業に参入する人も多いらしく、体裁状農業をしているよう装って、数年間の補助金受給後に農業をやめる方も後を絶たないということでした。
県庁の方の感覚としては10人に1人くらいの割合でまじめに新規就農に取り組む人という印象があるようです。
そんな背景があって、国のお金を使うからには複雑な構造になり、手続きに時間や労力がかかるそうです。
手続きの性質上、段階的に審査を通ることになるため、地元組織→県→国という流れになっています。
最終到着地が”国”なので全47都道府県から一斉に申請が来ることになり、誰か一人に合わせて手続きを行うことができないそうです。
そのため新規就農の手続きを行う際は、特に”締め切り”に注意をすることが必要とのことです。
最近は様々な方との交流があり、話を聞くことが多いですが、何か申請する必要がある時はスピードを意識して進める必要があることを認識しました。
”農業公社”について
農業公社は、県外などから転入し、農業経験がなく、就農地域に知り合いもいないというような方がまず初めに相談をする機関となるようです。
そのため、僕が新規就農する際には訪問するよう促されていません。
土地探し
役場、普及所、JAの方々と一緒に”実現可能性”に則って土地と作目の希望に関する話し合いをしました。
振り返りですが、前回の話の中で、僕にはすでに米麦大豆の畑が1.3町あり、機械関係を離農される方から購入することに決定していることからリスクが少ないと判断され、補助金関係は出ないということでした。
しかし、専業農家としてやっていくには明らかに1.3町の田んぼでは役不足なので、初年度から野菜の生産を始めるとして話を進めていきます。
その場合はリスクがあると判断してもらえるそうです。
もとから野菜メインでスタートするつもりでしたが、リスクの判断基準などネットには載っていない情報でしたので驚きました。
野菜の作目決めは”地域性”や、そこの”集荷場”(JAが所有している選果梱包施設)など卸先の充実度によって決まっていくのが主流のようです。
「この地域では~の作物なら育てやすくて集荷場がありますよ」といったような説明を受けます。
そのアドバイスを聞きながらどこで土地を探すか、そしてハウスを建てるなり倉庫などの施設を持つなりの話をします。
土地がどこでも良ければ”トレーニングファーム”と呼ばれるものがあり、気になる作物を育てている農家さんのもとでトレーニングさせてもらい、ゆくゆくはその地域に定住して就農という形式もあります。
ただし、このトレーニングファームはどこでもある仕組みではないので就農したい地域にあるかどうかは確認する必要があります。
上は、佐賀のトレーニングファームに関するウェブサイトです。参考までにどうぞ。
僕は就農に当たって、作物や土地は時間をかけて検討したいので多方面から情報を聞いて決めたいと思っています。
今度は山間地で盛んなホウレンソウやピーマンに関する情報を聞きにいく予定です。
並行して、平地の中古ハウスや、土地の情報についても聞きたい旨を役場の方には伝えています。
山間地の農場と平地の農場とでやり方がずいぶん変わるのでしっかりと情報を聞いて行けたらなと思います。
今回もAgri Step(アグリステップ)をお読み頂きありがとうございました!
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